ちょっと間が空いてしまいましたが、船の絵のかきかた、今回は旧い客船ということで、横浜港のシンボルたる日本郵船の保存客船「氷川丸に挑戦してみましょう。
最近のクルーズ客船や大型フェリーとは、船体の造作が大きく異なっていて、かなり難しくなりますので、できるだけ簡略化した絵にしてみたいと思います。
まずは6×2のマス目を描いて左の辺の中心から、右の辺の下から1/4のところまで、直線を引きます。この線が氷川丸の前方デッキの基本ラインとなります。
旧い船は構造上、船体の長さに較べてデッキの数が少なく、背の低い造りになっています。そのため今までの絵ではマス目の外にはみ出していた煙突はマス目の内側に収まります。
また、この船は貨物と乗客の両方を運ぶ、定期貨客船であったため、貨物を積むため前方デッキが長めに取ってあり、ブリッジはクルーズ客船よりかなり後ろに位置しています。3番目のマス目の中にブリッジを入れるようにしてください。
そして、船首デッキの傾斜よりほんのわずか緩く傾斜させて船体の白と黒の塗り分けラインを描きます。
船首デッキのちょうど真ん中(前部マストの付け根)あたりで段が付くかたちになります。
さらに、船首の傾斜はごくわずか(直立船首)で、逆に船尾は大きく内側に傾斜(カウンター・スターン)させてください。
このあたりも最近のクルーズ客船とはまるで違いますね。クラシック客船ファンの「萌えポイント」です(笑)
さらに細かく描き込んでいきます。
船体の黒塗りの部分に前後に長く伸びる白いラインの塗り分けに十分注意してください。難しいようであれば、水彩なら彩色して乾いた後で白絵の具で濃く塗ってもかまいませんがもっと難しいかも・・・
この白いラインがブリッジの下あたりから船首先端にかけての左側が、右側に較べて傾斜がほんのすこし急角度になっているのがお判りでしょうか?つまり、このラインが上下に反り返ったかたちになっています。これはシアラインと言って本当はもっと滑らかな美しいカーブを描いているのですが、難しいのでこれで十分です。最近の大型船には全くと言っていいぐらいこのシアラインを見る事は出来なくなってしまいました。
ブリッジの部分は5階建てになっていて、積荷用の短いマストとブリッジ下の開放デッキが複雑なかたちをしています。ここもすこし大変ですががんばってください。
サインペンで上書きしてみました。
それぞれの横の線どうしの間隔に十分気をつけてください。
鉛筆での下描きを消して、彩色します。
わたしは横浜港の雰囲気を出すため、山下公園の木やマリンタワーをバックに描きましたが、この通りでなくても全くかまいません、
喫水線の赤い部分と船尾の海面に「きそ」で描いたときのような波を描けば、現役時代の航行中の雰囲気になります。
その場合、海面から伸びているチェーン類は絶対描かないように!矛盾が生じてしまいますので・・・
いかがですか?保存船、氷川丸が描けましたでしょうか?
この船、先ごろ4月25日のリニューアルオープンが正式決定したようです。
fismajarさんからの情報によるとそれに先立つ2月9日(土)から横浜の日本郵船歴史博物館で「氷川丸リニューアル記念展・あの頃の氷川丸」というタイトルの特別展を開催するそうです。
保存船になってからの歴史だけではなくリニューアル後の完成予想図、現在の改装工事状況なども公開されるとの事、
これはなんとしても、這ってでも見に行かなくっては!
というわけで、今月はこのブログでの氷川丸改装状況報告記事「その後の氷川丸」はお休みさせていただいて、この展示会を見たうえで来月に改めまして状況報告させていただきます。
え?・・・いや、決してサボっているわけでは・・・そのほうがちゃんとした記事が書けそうだし・・・すみません・・・だって最近寒いんだもん!
ああ、こうやって絵は描くのですね♪
わたし絵はまったくの素人ゆえ、写真が精一杯です。それもとても不器用なものですから、正方形のカメラ(2眼のローライフレックス)で白黒写真だけで撮っているしまつです。ですからパソコンもママならないくらい・・・とても勉強になりました。
絵は思いを沢山詰められるので、作者の目がとても良く見えます。逆に写真は簡単に撮れてしまうので、面白みにかける・・・そこにちょっとした偶然とかが無いと絵になりにくいのです。ただ、何をどう捉えるかというのは絵と同じようにかんじますから、写真を見るよりも、多くの絵を見たほうが、写真を撮る時の思いがすこしは画面に出るような気がしています。
氷川丸はわが家(第三京浜の港北インター)から15分でついてしまうところですから、とても楽しみにしています。
vegemitemarmiteさん、この描き方は自分流のほんの一例であって、かならずしもこういう風に描かなくてはならないと言うものではありません。でも、まあ参考にして描いてみてください。
絵の場合は自分の感性をそのまま表現できる分、ある意味いくらでもごまかしが効けてしまいます。写真はその点、撮った被写体をそのままにしか写す事が出来ないのでそこが難しいですよね。
拝見した写真はすごく上手に撮れていると思います。
詳しい説明でよく分かりますが、書くとなったら難しいですね〜^^;。。。
マス目に沿って線を引いて…もとはここにあるのに出来上がった船は情感があってお見事としか言いようがありません。
とても丁寧で親切な説明で、こちらも(うまい!)
ポチ論!
得の描き方シリーズ、ノウハウ御開帳で絵描きさん増えましたね。練習していますが、仕上げカラーがうまく行きません。練習あるのみ・・・
描き始めました〜!!
ペンで書いてから、ああ違ったっ・・て今回も言ってます〜♪♪
背景も描けたら良いのですが・・思案中です・・(^^)
モコさん、この氷川丸はちょっと難しいかも知れません。
でも描いてみると楽しいですよ。
らつ子さん、たしかにマス目が並んでいるだけだったものがどんどん絵になっていくのは面白いといえば面白いですね。
らつ子さんも試してみてください。きっともっとずっと情感のある絵が出来上がると思います。
たかまるさんもがんばってください。船の好きな人で写真を撮る人は多いのですが、絵を描く人は少ないので少しでも仲間を増やしたいと思います。
仕上げの彩色はなるべく薄い色で塗るのがコツです。
キキさん、もしかしたらまた上下の間隔で苦労しているのではないでしょうか?
この船はすごく難しいのでクリアできたらたいしたものです。背景は気にしないで船を描くことに集中してください。
できました〜(^○^)
毎回色塗りを楽しんでいます〜♪♪
キキさん、お疲れ様でした!この難しい絵をよくクリアしたものです!
線描はたいへんですけど、逆に色塗りは楽しいですよね。
すばらしい!!!なんか感動です・・・U^エ^U
ジュリーさん、はじめまして!コメントありがとうございます。
描いてみる気になりましたでしょうか?
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