またまた新しいピースボートのチャーター客船「クリッパー・パシフィック」の記事が続きます。
以前にも書いたことがあると思いますが、この船、もともとはノルウェーのクルーズ会社ロイヤル・カリビアン・クルーズ・ライン(現在の米国クルーズ会社ロイヤル・カリビアン・インターナショナルの前身)のカリブ海クルーズ専用の客船第一号「ソング・オブ・ノルウェー」として1970年にフィンランドの造船所で建造されました。
ですから昔は今のRCIのファンネルマークと伝統の「ヴァイキング・クラウン・ラウンジ」をその巨大な煙突に誇らしげに掲げていたわけでして・・・
残念ながら1996年に転売された際にどちらも撤去されてしまいました。
その「ソング・オブ・ノルウェー」当時の煙突周りを写した写真とほとんど同じ構図で今回、「クリッパー・パシフィック」を海上から眺めた写真を撮っていましたので、比較のため同じ大きさにトリミングしてアップします。
まずは「ソング・オブ・ノルウェー」の煙突です。※「船の美学」(舵社刊、池田良穂氏著)より転載
UFOのような円形展望ラウンジが煙突の中腹にくっついているのが良く判ります。これが現在のRCIの客船に脈々と受け継がれている「ヴァイキング・クラウン・ラウンジ」です。
次に全く同じ構図でわたしが先日撮影した「クリッパー・パシフィック」の煙突です。
ラウンジのあった部分に板がはめ込んであるのが見えます。もったいないことするなぁ
ちょうど「ソング・オブ・ノルウェー」時代を描いた絵が「クリッパー・パシフィック」の階段の踊り場に飾ってありました。ラウンジやファンネルマークもしっかり描かれています。
この絵は船体延長前の姿ですが、こうして見ると同じ時期に同じフィンランドのヴァルチーラ造船所で建造された「ロイヤル・ヴァイキング・スター」3姉妹との類似性を強く感じます。
ちなみに現代のロイヤル・カリビアンのクルーズ客船の煙突と「ヴァイキング・クラウン・ラウンジ」はこんな感じです。
煙突の形もよく似てますよね。
さらにちなみに日本のクルーズ客船「ぱしふぃっくびいなす」も煙突にくっつくかたちで展望ラウンジがあります。
これは先輩の「おりえんとびいなす」から引き継がれた「トップラウンジ」で「ヴァイキング・クラウン・ラウンジ」とは呼んでいませんのであしからず。
でも最初に見たときは「あ〜、ロイヤル・カリビアンの真似っこだ〜」と思ってしまいました(笑)
次回は1978年に行われたこの船の興味深い船体延長工事についてご説明します。
なかなか「ラプソディ・オブ・ザ・シーズ」にたどり着けないなぁ
おじゃ!展望ラウンジ素敵だっち〜♪ (^@^*
せっかく眺めがいいのに どして板をはめ込んじゃったんだろうね??(T@T)
とんとんしゃん、理由は判りません。
でもこの船の姉妹船の「アクアマリン」もやっぱりこの展望ラウンジは外されているので、強度上の問題とかなにかわけがあるのでしょうね。
さすがに見事な調査&取材ですね。ヴァイキング・クラウン・ラウンジ、残して欲しかったなあ。そういえばソヴリン・オブ・ザシーズはこれと同じようにファンネルについていましたよね。
延長工事の詳細、楽しみです!
ええ、本日ふじ丸が小樽にやってきました。
それは置いといて、船内見学したいですね〜
煙突の背面、変な造りになっていると思ったらそういうことだったんですか。船体延長の痕跡やヘブライ語の表記などとともに船体に刻まれた歴史ですね。そう言えばこの船より1年早く就航したQE2も船体側面に改造の痕跡を残していますね。
どうでもいい事ですが、私はこの船と同い年です。
アントンさん、既に無くなっているのは知っていましたが、それでも残念です。
ソブリン級は煙突をぐるっと取り巻くかたちで付いていますよね。
みねさん、ご無沙汰です。さっそく伺います。
来月は小さな客船ですが「クリッパー・オデッセイ」が小樽に来ますのでよろしくね!
松本あずささん、QE2にもブリッジ下とかに改装工事の跡があきらかに見られましたね。
そういうのを発見するのが古い船ウオッチングの楽しみです。
ちなみにわたしの生まれはこの船よりずっと上、トパちゃんに近いほうです。
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