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M.S.ARLANZA

先日、P&O「オルソヴァ」の焼き絵の記事のコメントでARCadiaさんと大いに盛り上がった、今は無き英国ロイヤル・メイル・ラインの「アマゾン」クラスの「アーランザ」(20362トン、1960年建造)を描いてみました。

この船、ちょっとみるとこの50年代から60年代初頭にかけて流行った「あるぜんちな丸」や「チトラル」「ラオス」といった中央船室型の典型的な中型外航貨客船なのですが、よ〜く見ると中央の煙突のあるハウスの前にもう一個、ちっちゃなハウスが存在し、どうやらそれが操舵室の役割を持っているようです。

当時、大型タンカーなんかにこうした分離型の2ハウス構造を持つ船はたくさんあったのですが、貨客船でこうした形状を持つ船はそんなに多くなかったのではないかと・・・しかもここまで露骨に客室ハウスと操舵室ハウスを完全に分けた船はあまり見かけたことがありません。

わたしがこのクラス(姉妹船があと2隻あります)の船の写真を最初に見たときなんか、港に停泊中だったこともあって、このブリッジは隣の別の船のものだとばっかり思ってしまいました。

何故にこんなめんどくさい形を採用したのでしょうか?コスト掛かっただろうに・・・

当時のこの会社の運航クルーが皆人嫌いで、極力乗客と関わりたくなかったから?

運動不足でメタボなクルーが多かったので、昇ったり降りたりなるべく運動をさせたかったから?

単に鋼材が余ったから?

う〜ん、どれも説得力無いなぁ

しかもこの船、2万トンのそんなに大きくない船で450名強の乗客を乗せるどちらかというと乗客重視の船だったjにも関わらず、荷役用のデリックポストが前後でひいふうみい・・・なんと18本も付いています。

この大きさの貨客船なら多くてせいぜい10本ぐらい・・・ちょっとこれも多すぎでは?

こんな謎だらけのこの3姉妹、これ以降はこうした形の船は造られていないのでやっぱり失敗だったのでしょうね。

ちなみに晩年は3姉妹共にごく普通のかたちの自動車運搬船に姿を変えてその一生を終えています。

ARCadiaさん、また往年のマイナー貨客船の話題で盛り上がりましょうね〜

ARCadia

呼ばれたからには・・・
あらためてORSOVAのコメントを見ると、まるで行きつ戻りつ、、、舵が壊れてますね。
「2ハウス構造」が気になって、歴代のRoyal Mail船隊を見ると(MerchantFleetsのRoyalMailの巻がたまたまあったので)
Highland**の前にもあるわあるわ。
ただ、「隣の別の船」と見紛うような確信犯的デザインではなく、それなりにまとまっています。戦後まで生き残ったのではDominionMonarchなんかもそうですね。古くはCunardにもあったような。
それより、貨客船の話でしたね。
どこかで、見逃した貨客船を挙げましたが、何だったかなあ…

ARCadiaさん、いろいろ調べていただいてありがとうございます。そうするとロイヤル・メイルが昔からこのスタイルが好きでその集大成というべきなのがこのクラスなわけですね。
形状的にいい悪いではなくて、「昔からこうしているからこうなんだ!」という頑固一徹さがなせる業というわけで面白いと言えば面白いようなおバカといえばおバカなような…
古いこの形の船を見ていくと日本船だと初代「さんとす丸」クラスもなんとなくこれに近いデザインかも知れません。
ブリッジの後ろにどうしてももう一つ貨物艙を設けたいとなると必然的にこの形になるのでしょうか?
そう考えると「氷川丸」も危ないところでした(笑)
あ、船名のスペルミスのご指摘、ありがとうございます。さっそく修正しました。

ARCadia

さんとす丸・・・確かに言われてみれば。
移民の本には必ず出てくるのに、南米航路なのに、Royal Mail船隊と親しいとは思い至りませんでした。。。

Berliner

荷役設備がアンバランスに多いのは、逆説的に旅客重視だったからじゃないでしょうか。つまり寄港地でさっさと荷役を済ませ寄港時間を短縮できれば全体の旅程の短縮にも繋がる、と推理したのですが、どうでしょうか。1960年代と言うと背景として航空機との競合があり、船もスピードアップを迫られたということはありそうです。
1930年代にNDL急行汽船が「魚雷型高速船」として東アジア航路への投入がメディアに発表されたとき、NYKのコメントは、東アジア航路(日本からは欧州航路)は寄港地が多いのでスピードのメリットが発揮できるかどうか疑問だ、というものでした。寄港地が多い航路だと寄港時間の短縮はスピードアップに多いに貢献しますよね。

ARCadiaさん、どっちが真似したのか?そのころのトレンドだったのかよく分かりませんが、近似性はありますよね。
でも今回の記事が無ければ自分でも気が付かなかったかも…

Berlinerさん、なるほど、荷役時間の短縮かも知れませんね。
もう一つ、船体中央にハッチと荷役装置を持ってくるのはいちばん船体の広い部分を荷室として有効に使いたかったのかも知れません。
船尾ハウス型の貨客船が出てくるのはもっと後の話で、操船上からも当時、ブリッジは前のほうに置きたかったのだと思います。

DOCK

この貨客船は何だ??
永い事船ファンやってますが、初めて観ました!
こんな姿にするメリットは何だったんでしょうか?
私は「極力乗客と関わりたくなかったから」説を支持します!(笑)
しかし、さすがPUNIPさん!こんなレアな船までよくご存じでらっしゃる!!

DOCKさん、この船、一度見たら忘れられませんよ。
でも日本に寄港することはなかったから日本の船ファンには全くなじみのない船ですよね。わたしも何かの本で偶然知った次第です。

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