式根島の野伏港に神新汽船の「あぜりあ丸」(480トン、1988年建造)が近づいてきました。
4隻乗船の2隻目はこの船…伊豆半島の下田発着の各島航路の小型貨客船で今年の12月で引退して同航路は新造船「フェリーあぜりあ」にリプレイスされるため、今回の旅でなんとしても乗っておきたかった船です。
おじさん、何を釣っているのかな?
この船に初めて出逢ったのは6年前の11月、「かめりあ丸」で伊豆諸島を訪れた際、やはりこの式根島から乗船して下田まで戻りました。
バウスラスターなんか無くてもあっという間に接岸します。
新天地でも頑張ってね〜
おまわりさんが接岸を手伝っているという本土ではありえなくても島ではごく当たり前の風景
ここでこの船の名物パーサーIさんと久しぶりの再会を果たしました。
Iさんは東海汽船グループの船の生き字引のような方で、船好きのあいだでは超有名人…もちろん他の会社の客船のことも、鉄道のこともものすごく詳しいです。
この船の一等客室で見られる絶滅危惧種の伝統の花毛布も彼の作品です。
Iさん、いろいろお世話になりました〜 また「フェリーあぜりあ」でお会いしましょうね〜
おまわりさんがもやい綱を外してくれて、いざ出港
かわいい煙突…この大きさにしては後方排気ではなくてちゃんと存在しているのがうれしいですね。
後方のオープンデッキは潮風が心地よいです。
式根島と新島は遠泳で行けそうなぐらいの距離なので、あっという間に新島に近づいてきました。
あ〜もっとこの船に乗っていたかったなぁ〜
さてこの新島で次の大島行のジェット船に乗り換えるまではわずか20分、しかも「あぜりあ丸」の式根島の荷役の関係で到着が数分遅れていたため、実際の滞在時間は十数分しかありません。
さらにまだジェット船の切符を買っていないので桟橋から少し離れた船客待合所に買いに行かなくてはならないんです。
そんなわけでIパーサーとのお別れの挨拶もそこそこに、「あぜりあ丸」の出港シーンにも目もくれず、夏のような日差しの桟橋をダァ〜〜〜シュ!
途中、タクシーの運転手さんが「街まで乗って行きませんか〜」って声を掛けるのも「ごめんなさ〜い 時間無いんで〜」
ハァハァハァゼェゼェゼェ…「すみませ〜ん 大島行のジェット船の切符をくださいな」
切符売り場のおねいさん「いいですけど、次の大島行き最終便は海象の関係でこの港ではなく、ここから5キロぐらい離れた若郷って港からの出港になりますよ。ちなみに若郷行のバスは今しがた出て行ったばっかりです」
ガ〜〜〜〜ン そんな話聞いてないよ〜(調べればちゃんとサイトにも載ってたけど…)どうすんだよ〜 ここで一泊しちゃったら明日の仕事が〜
たぶんこの時、売り場のおねいさんの目にはわたしの姿がムンクの叫びの絵のように見えていたことでしょう。
ムンクの状態のまま、案内所のロビーで途方に暮れていると、突然わたしの頭の中に40ワットぐらいのLED電球が灯りました。
あっ!そうださっきのタクシーは…
「え〜 あと10分ですか? ちょっと難しいけど、なんとか行ってみましょう」」
地獄に仏、渡りに舟とはこのこと(実際、船に乗りに行くんだけど…)まるでアクション映画の主人公
親切なタクシーの運転手さん、ルイス・ハミルトンか藤原 拓海並みの法定速度(どういうこっちゃ?)で島のメインストリートをかっとばしてくれました。
そして港への下り坂をドリフトしながら(ウソ)「セブンアイランド愛」入港寸前の若郷港に無事到着!
もう離れ業(笑)
前田タクシーの運転手さん、本当にありがとうございました!
いや〜 危なかったなぁ〜(汗)
そして何事もなかったかのようにこの日、3隻目の船に乗船…
サーファーの皆さんも乗ってきます。
羽伏浦はいい波が来てたかな?
わたしの席は前方の乗船口から三列目…トイレの横でした(泣)
指定席なのでウロウロと後ろに行くわけにもいかず、撮った船内の写真はこれだけです。
新島を出港してから一時間足らずで最終寄港地の大島岡田港に到着しました。
「さるびあ丸」だと2時間15分はかかるのでやはりボーイング929は速いですね。
わたしを降ろした「セブンアイランド愛」は貨客船とちがって貨物がないのであっという間に出港
いってらっしゃ〜い
やれやれなんとか大島までたどりついたわい
この島での滞在時間は1時間20分…
伊豆諸島最大という大きな島なのと、この岡田港から繁華街のある首都(?)元町まではかなり離れているので島内散策は断念して、ずっと港の片隅で三線を弾いて過ごしていると、東京行きの最終便のジェット船「セブンアイランド虹」が入港してきました。
こちらもいってらっしゃ〜い
そして、沖合遥かに今回の夜行日帰り弾丸クルーズのメインイベント船の姿が見えてきました。
もうなんていう船だかお分かりですよね。
次回、この船に乗って本当の東京に帰るよ編(←こんなタイトルじゃないと思う)に続きます。
たぶん(いつになるか怪しいけど…)
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