フェニックス・レイゼンというドイツのクルーズ客船会社は、今年の春に日本郵船の飛鳥を手に入れてアマデアという名前で就航させて日本でも有名になりましたが・・
以前から日本には毎年のように世界一周などで客船を訪問させています。
この船も何度か日本を訪れていたアルバトロス(21916トン、1956年建造)という客船。最後の来日は三年前の春、関東地方では東京港にやってきました。
もともと英国キュナードラインのイギリス〜カナダ航路の定期客船シルバニアで、1964年にイタリアシトマーラインに売却され、大改造の末フェアウインドと言う名前で現在の姿になりました。
この船はあと3隻の姉妹船があり、フランコニアとカーマニアはソビエト連邦に売られ極東中心のクルーズに就航、もう一隻のカリンシアはシトマーラインでやはり大改装を受けてフェアシーになっています。
フェアシーとフェアウインドの姉妹はその後プリンセスクルーズに移籍、フェアシーはさらにチャイナシーディスカバリーとして昨年解体。このアルバトロスもやはり昨年解体されました。
シトマー移籍時の大改装によってほとんど新造時の原型はとどめなくなってしまっていました。ただ、たいていこういう客船の場合オリジナルよりかなりスタイルが悪くなることが多いのですが、めずらしくオリジナルよりバランスの取れたグッドデザインの船に大変身を遂げています。
オリジナルのキュナードのときのデザイン(キュナード時代後期のもの)は、以前にこのブログで姉妹船のフランコニア/カーマニアが日本の東洋郵船に売却話があった時のエピソードで描いています。
バックはこのエピソード当時の30年ほど前の東京港。このイラストはそれと同じアングルから2003年の東京港来航時のアルバトロス(実際の出港時は暗くなっていたので本当はこんな感じには見えません)です。
ビルやタワーの位置など決して正確なものではありませんが30年の時の流れの雰囲気をつかんでもらえればと思います。
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現在、フェニックス・レイゼンでは同社としては2代目のアルバトロスが就航中です。
この船も以前から日本によく訪れていた今は無きロイヤル・ヴァイキング・ラインのロイヤル・ヴァイキング・シー(28221トン、1973年建造)。
同社のHPではアジアクルーズの途中で来年の2月3日に沖縄の那覇を訪れることになっています。
ROYAL・VIKING・SEAですか…懐かしいですね〜。確かSTAR、SKIと3姉妹だった客船ですよね。親父が神戸で撮った写真にもそのSEAがありましたが、クルーズ中に衝突したのか船首が曲がった姿なんですよ。
こんにちは。 結局一度も見れずじまいです。
こじ太郎さん、さすが良くご存知ですね。たしかに来日した際、太平洋の荒天で自慢の鋭くとがった船首の先端が折れ曲がってしまったまま入港したことがありましたね。アップお待ちしています。
skyblueさんも見ていないのですか?わたしも見逃してしまっています。でも、skyblueさんはチャイナシー・ディスカバリーは見ているのですよね?
元々こういう形の客船ですと言われても判らないくらい上手い改造の仕方ですよね。僕はオリジナルより寧ろ改造後の姿、特にアルバトロスの姿に一番惹かれてしまいます。塗装やファンネルマークもベストマッチと思います。
つうせいさん、この船の改造された直後の写真(シトマーライン)をはじめて見た時、わたしはものすごいショックを受けました。悪くなるのが当然のような大改造がほとんどなのにこんな素晴らしい改造のしかたがあるのか?と…つくづく解体が惜しまれます。
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