目線は僕より少し低い。
誰かがあの観音扉を開いて入って、・・・いや出てきたのは分かった。
〝 声 〟なんとも耳障りのいい声だ。
お互いに違うタイプのスムージーを手にしていたが僕はその声の主がすぐに分かって右手と同時に肩、首の順に振り向いた。
〝 バリトン 〟はやはり少し胸を張った独特の身体つきであのパリッとした責任者であろう人と何かを話している。
僕が振り向くと同時に小さく〝 あっ。〟っと声が出たのを気付いたせいか〝 バリトン 〟も僕に気付く。
昨夜は特に印象に残るような彼との会話をした訳でもないが覚えていてくれたのは〝 ソフトドリンク 〟のやつ!・・・だからだろうか。
〝昨日はありがとう 〟と簡単に伝えると彼は、自分はこのテラスカフェとグランドダイニングの両方を担当している。・・・そう言ったように思う。
しかも自分はナントカと言う〝 役職 〟があると言ったようにも思った。
あの胸の張り方と言うか〝 少し偉そう 〟に感じたのは彼の〝 クセ 〟でも無く〝 ハト胸 〟でもなかったんだ。
朝・晩をこなす彼を感心に思い,その旨を妻に伝えると僕の〝 訳 〟を不審がりながらも〝 私は興味がない〟臭を出してデッキからあの〝 バリトン 〟の出てきた船内のテラスカフェへ。
お気に入りはこのベリーの3種類とシリアルの乗ったヨーグルト。
この後、品はどんどん増えていく。
全てこれらも「冷やすものは冷えた所」「温かいものは温かい所」「グリルはグリル」ときちんとその後ろにはサーブしてくれるスタッフが待っている。
コーヒーを飲みながら、今日の天気は「晴れ時々曇り&雨」?と書かれた船内新聞を思い出し今はまだ降ってはいないうっすらと曇った空に〝 降らないでくれ 〟。
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