着替えは済ませた。
準備はOKだ。
あの遠かったDeck14 イタリア料理の「トスカーナ」
あの時の「・・・NO !」が頭をかすめる。
入り口で出迎えてくれるスタッフ。
あの責任者らしき人もいる。
きっと僕らのことなんて覚えてもいないだろう。
悪いことをしているかのような、受験の合否を待つかのように近いザワつき感を覚える。
「二日前にも来たんだけど時差の関係で食べられなかった」
「今日、僕達に席はあるか?」
一瞬、責任者の指がタブレットをめくるように左から右に動く。
その日を確認しているのだろう。
2秒ほどの間に僕達の名前を確認できた様子で責任者は言った。
「大丈夫ですよ。」
「ようこそ、こちらのお席にどうぞ。」
席は窓際。
明るければ最高の景色が眺められただろうがガラス越しに見えるのは外の暗さに反射した僕等だ。
気持ちとしては有難かったが、「遅い時間からすまない」の気持ちもある。
オーダーはいつもの僕達専用のメニュー表。
食べきれない程の食事をすませ「やりたいことリスト」
は完結した。
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