昨日までの「帰りたくない病」が嘘のように心が切り替わっている。
帰りたくなったわけではないが、帰らなくてはいけない気持ちが、大人な気持ちがそうさせた。
まだ外は暗い。
朝食として利用してきた二つのレストランのどちらに行こうか迷ったが、チャチャっとすませたい事もあって「テラスカフェ」へ。
今日、チベタベッキア港でこの旅を終える。
一組の「滝元組」クルーズの先輩と会う。
この旅が楽しかった事、クルーズに魅了された事、いい人たちに出会えた事等を伝えまたこの船で会える事を約束して記念写真。
この方達も僕らと一緒、今回のクルーズはこれがフィニッシュだ。
しかし2019年に2回、この船でクルーズに出かけるという。
しかも、前泊有りの後泊有りのためここローマに宿泊をするらしい。
後泊をする人はチョイチョイ居るみたいだ。
8時の下船は余裕のある時間に起きたはずなのに昨日までの時間経過と格別に違いがある。
バリトンがいることは分かっていた。
彼の名前は胸のネームタグがついている事も分かっていたのに見ようともしなかった。
僕には「バリトン」でよかった。
最後の朝食を終え席を立って出口に向かうその時あの独特の歩き方が目に入った。
居た。
「君たちのおかげで楽しい時間が過ごせた。ありがとう」
・・と言って握手をしたつもりだった。
・・だったと言うのは握手をしながら彼が僕の言葉の途中で考えるように目線を少し上にやって頷く。
この仕草で「少し違ったかな?」
とにかくありがとう。
楽しかったよ。
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