この港を最後に帰路に着く人。
この港から船旅の始まる人。
僕達は帰路が始まる。
家では待っていてくれる家族がいる。
お店を守ってくれたスタッフがいる。
あの、血まで吐いたペット達もいる。
滝元さんは僕達が見えなくなるまで3台の車を見送ってまたここから乗船されるファンとすごす事だろう。
僕達の車は背の高いスリースターマークの頑丈そうな車だ。
荷物を後部座席のその後ろに積み込んでもまだ乗車には余裕がある。
国産のワンボックスより少し大きめ。
運転手を合わせて3人席が3列だ。
妻と僕は一番後ろの席。
そのお隣に勤続30年のご褒美をこの旅に使ったご夫婦の奥様。
妻とその奥さんは今回の旅の感想を伝え合い、この旅に来るまでの経緯などをハプニングを交えて話している。
妻のハプニングは「つかみ」となった「スリにあった事」その奥様のハプニングは「機内で何故かメガネをなくした事」などを
話している。
ほどなく走った車内から一枚の紙が前席から回って来た。
僕に手渡されたその紙には「チップを差し上げたいが紙幣がないので持っているか・・・。」という内容。
僕は財布を探したが指定された紙幣の持ち合わせが無かったので硬化で前列へ。
いわゆる助手席に座られた方は僕等が最終日に写真を一緒に撮った2019年に2回乗船される方だ。
旅の途中から程よい距離で色々教えていただき親しくしていただいた。
ご本人も「おせっかい」にならないように気を配ってくれているのが旅慣れた方の印象を強くした。
空港までは50分程。
観光地とは言うことも出来ないようなのどかでもあり辺鄙でもある道をスリースターマークの車は空の港に到着させた。
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