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IACEトラベル

3.39
横浜 ~ シンガポール 20日間
  クイーン・エリザベス (キュナード・ライン)   2014-03-17
キュナード・ライン

 これはIACEトラベルの手配で、2014年03月のクルーズ旅行に行かれたお客様による乗船レビューです。

Itinerary

クイーン・エリザベス - 2014年03月17日  乗船

Map

Ship

まずは出港の日の体験から

これは2名1組の場合の1人当たりのケースです。この他の大きな支出は下船時の清算支払いで一人当たり7.5万円でした。これにはインフルエンザ治療費2.5万円が入っています。この結果は、この1月に行った9泊のカナリヤ諸島クルーズ(ノルウェージャンクルーズ、成田・バルセロナの往復はトルコ航空のビジネス利用)とほぼ同一出費額に相当します。このような経済的な費用の支出で済まし得た要因として、次のような事が挙げられます。

  • (1) 出港が迫って来た時点、船賃が下がって来たとの情報の下に、踏み切った事
  • (2)セグメント(区間)単位で手配した事(詳細は後述)
  • (3) 船主催のShore Excursion を利用せず、専ら無料のShuttle Bus を利用した事(詳細は後述)

国内大手のクルーズ代理店に手配を依頼した場合と対比すると、少なくとも半額以下、場合によっては1/3程度の支出ではなかったかと推察しています。余室が少なくなった中で、対処して下さったIACEトラベルの関係者の方々に感謝しています。 今回の経験を活かし、今後もタイムリーな時点で、手配に結び付ける様、心掛けたいものです。

ドレスコードの決まりをどのように理解すべきか

フォーマルとインフォーマルとか、“ドレスコード”は我々にはあまり馴染めないルールです。特にキュナードの場合、ルールの適用が厳格で、タキシードが必須と聞かされ、現に、15万円も出費して、タキシードを新調したと言う実話も聞かされていました。クイーンエリザベス号(以下、QEと略す)の場合、どのように求めているか、船内新聞に記載されていましたので、その内容を紹介します。「紳士に対するディナージャケットはタキシードまたはタイ(ネクタイまたは蝶ネクタイ)付きのジャケットである。摘要範囲は乗船している雇用者にも適用される。午後6時以降、男性に対しては、ショーツや青や古びたデニムは適切でないと明記されたい。フォーマルの夜でも、カジュアルな服装でありたい方は、デッキ9のリド・バッフェで食事するとか、ガーデン・ラウンジで休息されるのは差し支えありません。」結論として、ドレスコードに対する考え方はプリンセスやセレブリテイと基本的に変わる所はなく、タキシード着用の方が好ましいが、正装であれば、なんら問題ないと言う事になります。実際に乗船した感触からは“タキシードを着用された方の比率が高かった”様に見受けています。

ダンスファンにとって魅力的だったクィーンズルーム

クィーンズルーム(QueensRoom)はデッキ2、アトリウムの隣にあるホールです。船長主催のウエルカムパーティやアフタヌーンティに使われますが、最も興味を引くのは、毎夜、1~2回催されるダンスタイムです。8:30pmに始まるショータイムが終わると、その足で、9:30pmからのダンスタイムに出かけるのが一つのパターンとなりました。毎晩続くと相当な体力の消耗であり、毎朝、睡眠不足に悩まされる事も覚悟せねばなりません。。Queens Roomは専属のバンド(TheQueensRoomOrchestra)を擁していますから、歌手も付く生演奏の下でステップが踏めるのは、国内ではなかなか期待できるものではありません。6名のリボンちゃん(ダンスアテンダント)が配属されていますから、女性にとってこの上ない魅力の場となります。リボンちゃんの絶えまない気配りにより、パートナーの居ない女性が「壁の花」になるような心配は入りません。大変なのは男性の方で、「壁のしみ」にならない様、お相手を見付け、手を差し伸べるだけの度量が求められる事になります。船内新聞では“Ballroom&LatinDanceMusic”と記述されて居りますが、モダンとラテンとからなるダンスタイムと理解してよいと思います。モダンはワルツ、タンゴ、スロー・フォックストロット、クイックステップ、ウィンナーワルツからなるスタンダード・ファイブです。 冒頭、クイックステップから始まり、スロー、ウィンナーワルツと比較的テンポの速い曲が演奏されます。我々日本人にとって、事前対策が必要と感じました。ブルースで踊れる曲も演奏されますが、スローのステップが正だと思います。 ラテンはチャチャ、ルンバ、サンバ、ジャイブ、パソドブレのラテンファイブとなります。ジャイブ曲の演奏の際、ジルバのステップも可能ですが、あくまでも、ジャイブが主体です。パソドブレは2・3日に1回程度、演奏された様に記憶しています。

神戸港入港前夜のクィーンズルーム

以下、ダンスレッスンについて追記します。

グループレッスンについて

夜のBallroom に備えて、日中に1時間程度のBallroom Dance Class が設けられています。ステップの全てをその場でマスターするのは無理としても、夜のBallroomに備え、格好のステップに慣れる場となります。

プライベートレッスンについて

グループレッスンだけではもの足りないとする人には、個人レッスン(1時間単位)が用意されています。グループレッスン終了後に、講師の先生に申し込みます。レッスンの都度、外貨現金(ポンド、ユーロ、米ドル)で支払います。5回レッスンを受けると次の6回目は無料サービスです。レッスン費用は控えますが、国内の授業料とほぼ横並びと考えてよいでしょう。QueensRoomが空いている時は、レッスン場に使われるチャンスがあります。集中レッスンを受けたい方は、まとまった支出となるので、あらかじめ、外貨を手当しておいた方がよいでしょう。個人レッスンについては船内新聞にも紹介されないので、講師の先生に直に尋ねて見て下さい。以上、社交ダンスについて、紹介しましたが、このような記述は他には見られないはずなので、あえて詳しく紹介しました。QEの演奏曲は協議会種目の10ダンス(Ten Dance)ですから、その事を知って、準備して置けば、楽しみも倍加するはずです。外国船とは言え、QEに限っては、語学習得よりもダンスに力を注いだ方が有効と言えます。

勢ぞろいしたリボンちゃん

部屋替えに対する対応

QEでは、乗船先から下船先まで通しで売られる他、区間単位(Segment)で販売される。横浜からシンガポールまでの場合、「横浜・香港」、「香港・シンガポール」の2区間となります。この場合、通しで購入するよりも、区間単位で購入した方が割安なのです。横浜からはバルコニー客室、香港からは海側客室に替えた事もあって、香港停泊中(3月29日)に部屋替えをする事になりました。その体験事例を紹介します。部屋替えの前日に、1通のレターが届けられ、次のような事項が記載されていました。

  • ① 当日の8:30amに移動先のキーカードを発行するので、Purser’s Desk に出向く事
  • ② 9:00amになったら、速やかに、新しい部屋に移動する事
  • ③ ハンガーにかけた衣類などは船側で運ぶので、担当先に申し出る事

レターに記載された指示に従い、当日の時間にデスクに赴いた所、10名以上の列が出来ていました。世界一周の途上にある英国人の乗客は6回の部屋替えをすると言ってました。「Save money?」と尋ねたら、その通りとの事でした。部屋の移動は確かに大変かもしれませんが、大きな荷物の移動は手伝ってくれますので、忘れ物が無いように気を付けさえすれば、大きな負担ではなく、経済的メリットの方が大きいと感じました。

鏡割りで歓迎

船内新聞 “Daily Program Me”(英語版・日本語版)

船内新聞は毎夜、翌日の朝からの情報が客室に届けられます。この内容は時間をかけてでも、きちんと読んでおく事が大事です。ヒヤリング能力がどうしても今一つの我々日本人にとって、船内新聞は有効です。見落としの回避策となり、有効な脱添乗員策でもあります。横浜・シンガポール間は日本人乗客が多い事もあって、日本語も発行されます。英語版の方が正確です。当然ながら、日本語の方が読みやすい事もあって、英語版、日本語版の両方を配達して貰いました。

長崎港は蛇踊りで歓迎

充実していた無料シャトルバス

横浜、神戸、釜山、上海、厦門、チャンメイ、シンガポールの各港では無料シャトルバスがあった。ハロン湾ではテンダーボート。長崎、香港にはこの種のサービスは無かったが、両港ともに交通の便がよかったので、支障なし。以上のように足の確保が出来たので、船主催のShore Excursion を利用する事もなかった。

ながさき女神大橋をくぐる

ながさき女神大橋を無事通過

釜山国際船ターミナル

食事について

夕食に専ら利用したレストランはブリタニア・レストランである。食事の内容は、総じて言えば、プリンセスやセレブリテイの方が上ではなかったかと思う。横浜・シンガポール間は日本人乗客が多数でもあったせいか、日本食に対して、次のような配慮が行われ、有難かった。 * ①寿司フェスティバルが催され、各国の乗客から好評であった事 * ②リドレストランの朝食時には、ご飯、おかゆ、味噌汁、漬物、豆腐などが出た事 * ③レストランには清酒がキープされている事。ワインのセレクトに悩まされる事もなく、価格も手頃であった。

まとめ

今回の体験を通して感じた事は、今までのクルーズ体験の中で、QEが最も乗り甲斐のある船ではなかったかと思う。QEに関しては、ドレスコードを含め、色々な噂を聞かされ、緊張感を抱いていたが、私とっては「気品のあるカジュアルシップ」と受け取れる様な近親感を感じた。

確かに、D1のPurser’s Desk(いわゆるフロント)に赴いた折には、流暢なイギリス英語扱う担当者には悩まされたものである。そのような場合は“Your pure Queen English is very nice. But it is very difficult to understand you for me.”と言い、担当者を替えて貰って、事を済ます事もあったが。来年以降も、世界一周の途上、QEは日本を訪れてくれるに違いない。このような機会には逸する事は勿体ないような気がしています。また、自らに課題を課して、次の乗船に臨めば、より充実したクルーズになるような気がしています。

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