日本でクルーズが広がっていない理由はいくつかあると思います。先ずはマスコミの対応です。昔からQE2が来日するとテレビのワイドショーが取り上げ、約100日の世界一周で一人5000万円、部屋には執事が付きます、と最上級のスイートルームのみを紹介します。この時点......
日本でクルーズが広がっていない理由はいくつかあると思います。
先ずはマスコミの対応です。
昔からQE2が来日するとテレビのワイドショーが取り上げ、約100日の世界一周で一人5000万円、部屋には執事が付きます、と最上級のスイートルームのみを紹介します。この時点でクルーズは別世界の話となり、番組コメンテーターも、どんな人が乗るんでしょうね〜、と言う感じが長年続いていたと思います。
番組の性格上、特別感を強調する方が視聴者の興味を引くと言うことだったのかもしれません。
昨年放送されたレポート番組ではQM2の客室をピラミッドで説明し、レポーターの部屋は一番下のクラスです、とバルコニー付き客室を紹介しました。あれ? インサイドって客室じゃ無いんだ!って感じでした。
最近はインサイドの紹介をする番組も有りますが、何でも豪華客船と紹介するのは違和感があります。
次に日数です。
欧米はヴァケーション文化により、長期旅行も珍しくないですが、日本では高度成長期から働き詰めで、有給休暇も満足に取れないことが珍しくない時代が続いていました。2010年から外国船による日本発着が始まりましたが、海外仕様の日程で、月曜日発の10日間と言った行程では、私の様な普通の勤め人は対象外です。
最近は5日程度の行程も増えてきましたが、未だ未だ行けないと言う人は多いと思います。
外国船はカボタージュと言う国際法により日本国内だけの行程が組めず、海外に一旦出る必要があるために日数が多くなるのも事実です。
日本船の価格が高い理由は他の質問でも議論されていますが、新規に来日する外国船の料金も徐々に上がっているように感じます。
船会社のサイトから日本発着の期間だけ予約ができず、実は大手旅行会社がチャーターしており、他の行程と比べても高いと言うこともあります。
外国船の料金上昇は、日本人がカジノに余り行かず、カジノ収入分をクルーズ代金に上乗せしなければならない、と言う噂もあるようです。
日本にクルーズをもっと定着させるためには、
・マスコミはコスパの良い旅行であることを正しく伝える
・外国船は日程、日数を日本向けにする
・日本船は料金設定を見直す
・旅行会社は、料金体系を海外クルーズ並みにする
・私達は働き方改革を利用して休暇を取る
と言う感じではないでしょうか。